座
ばねの接地させる部位。
ばねの接地させる部位。
円筒形もしくは円弧状をしたばねあるいは止め輪類の総称。
繰返し応力の代表的最小値。最大応力および最小応力は引張および圧縮応力の場合、引張応力を正、圧縮応力を負にとり、剪断応力の場合は一方向を正にとり、多方向を負にとる。
繰返し応力の代表的最大値。ばねに最大荷重を加えたときに生じる応力。
ばねが使用に耐えうる許容最大荷重のこと。
非対称ばね(重ね板ばね)の端部と座部取付位置との角度。コイルばねや竹の子ばねなどの座部の角度。
圧縮コイルばねで自由高さがコイル平均径より大きい場合などに、負荷によって、ばねが横曲がり変形を生じる現象。
圧縮コイルばねなどが外力により座屈状態に達する直前に生じている応力。
座屈を起こさせる最小の荷重のこと。臨界荷重ともいう。
座屈に耐えうる強さ。
細長い圧縮コイルばねに軸荷重を加えていくと突然ばねが横に変位する。いわゆる座屈現象の生じる時の長さのこと。
目玉を持たない重ね板ばねの荷重点部に取付ける先端が丸みを帯びたブロック形状のもの。
底の無い皿形をした板ばね。
皿状のばね座金の総称。
皿ばねなどの円錐状の頂点のこと。
砂などの研磨材を圧縮空気またはその他の方法で金属製品に強力に吹き付けて清浄にすること。
外力または熱勾配がない状態で金属内部に残っている圧縮応力。また、ばねにショットピーニングを施すことによって、表層部は若干の加工硬化とともに表面層のみが展延されることに起因する圧縮の残留応力。
外力または熱勾配がない状態で、金属内部に残っている圧縮応力。熱処理の時に材料内外部で冷却速度の差による熱応力または変態応力が生じ、これらが組み合わされて内部に応力が残留する。冷間加工、溶接などによっても残留応力は生じる。残留応力には、圧縮残留応力と引張残留応力とがある。
外力や温度勾配がない状態で、材料内部に残っている応力の状態のこと。圧縮や引張残留応力などの状態である。
コイルばねに外力を加え変形させ、次に外力を除いたときに残る剪断ひずみのこと。
外力または熱勾配がない状態で金属内部に残っている垂直応力または引張応力のこと。鋼を焼入れしたとき、表面に引張残留応力が発生し、焼割れなどの原因になる場合がある。
軸または穴につけた溝にはめて軸方向の移動を防ぐ止め輪で、形状がCに似ている止め輪のうち同心形のもののこと。偏心形と同様、軸用と穴用の2種類がある。一般にこの止め輪は線材をコイリング加工されたものが多い。
軸または穴につけた溝にはめて軸方向の移動を防ぐ偏心形の止め輪で、その形がCに似ている止め輪。軸用と穴用の2種類がある。一般にこの止め輪はプレス打ち抜きで加工されている。
用途による名称のことで、椅子や寝具などに用いるばねの総称。一般にジグザグばね、圧縮コイルばね、鼓形ばねなどがある。
研磨・研削作業には荒仕上、中仕上、最終仕上などの段階を踏む過程があるが、一般的にはその最終仕上のこと。
ジグザグ形のばね。シートのクッション用骨組みに用いられている。Sばねともいう。
ジグザグばねを成形する機械で、成形部は交互に半円運動をするようになっている機構の機械または装置。
ジャーナル部(ロータ軸受けで支えられている部分)の軸受を内蔵する箱部に使用されているばね。
鉄道車両の台車と車軸との間に入れるばね。
ばね特性を測定するために、あらかじめばねに負荷する最大の静荷重。通常一回負荷する。
特定の形状に仕上げた試供品。
急冷、冷間加工などの後、時間の経過に伴い鋼などの機械的性質が(硬さなど)変化する現象。時効硬化を目的として行う意味で用いることもあり、自然時効と人工時効とがある。
急冷または冷間加工した鉄鋼などが時効によって硬化する現象。
使用目的から指定するばねの荷重。
電動機を起動させる機器に用いるばねの総称。オートバイなどの足蹴り始動機の反発用二重巻きねじりコイルばねなどがある。自動車などの起動キーに用いられているばねのことをいうこともある。
フック部の直径がコイル直径より小さいフックのこと。
ボルトなどの締付に用いる座金の総称で、ばね座金類がある。
引張ばねのフック形式のことで、コイル外径より立ち上がるフック形式のこと。これに対してイングリッシュフックがある。
鉄道車両の車軸と車軸が組み合わされた部分に用いられるばね。一般に重ね板ばねのこと。
鉄道車両や自動車などに用いる懸架用ばねの総称。
予想設定応力より圧縮ばねなどの場合、圧縮時の応力は差異が生じるため、正確な応力に修正すること。正応力ともいう。
重ね板ばねの高さのことで無荷重状態での基準面からの高さのこと。
無荷重の状態におけるばねの高さ、ただし引張ばねの場合フリー長さのこと。
コイルばねの総巻き数から両端の座巻き数を引いた巻き数。
親ばねといい、プログレッシブ重ね板ばねにおいて、常時荷重を受けるばね。
常温でばねにあらかじめ使用荷重以上の荷重を加えて、ある程度の永久変形を生じさせばねの弾性限を高める操作。冷間セッチングともいう。
錠前に用いられるばねの総称。ねじりばね、圧縮コイルばね、薄板ばねが多い。
負荷以前に存在する応力のことで、引張コイルばねの初張力によって生じるねじり応力のこと。
伸長せずに真直ぐに張られる程度に試料にかけられる荷重。
疲労破壊は比較的長期にわたって徐々に進行する破壊であるから亀裂が進行したり停滞したりして微視的亀裂の発生となる。この最初に発生する亀裂のこと。
無荷重時に密着している引張コイルばねの内力。
ショットピーニング加工などに用いる小鋼塊のことで、鋼線ショット(カットワイヤ)と鋳鋼ショットとがある。直径0.4~1.2mmのものが用いられている。
ショットの形のことで、例えば鋼線ショットの径は使用する線材の直径そのままで、長さは直径の約10倍程度、鋳鋼ショットは球径寸法が標準で定められている。
ショットの硬さは鋳鋼ショットでは450~520HVを標準としており、鋼線ショット炭素鋼線ショットの規格(引張強さ=硬さ換算)としている。
鋼線ショットの場合、炭素鋼線を切断しているため硬さでは示すことができないので強度で示している。鋼線ショットに使用する炭素鋼線は1700~2200N/mm2程度のものである。
ショットをばね表面に高速で打ち付け、主として表面層に圧縮残留応力を生じさせ疲れ強さを向上させるための加工。
ショットピーニング加工を施す工程または作業のこと。工程には単式と複式、コンベヤ式があり、更に二回ピーニング方式がある。
ショットピーニング加工を施す時間のこと。実際の時間は、大きさ、投射条件、ショットの種類、目的とするアークハイト値、カバレージなどによりまちまち。
ショット(鋼球)を遠心力や空気圧を利用して金属表面に投射して表面を清掃したり、表面層に圧縮残留応力を生じさせる操作。
ショットブラスト加工を施す時間のこと。実際の時間は、大きさ、投射条件、ショットの種類、目的とするアークハイト値、カバレージなどによりまちまち。
鋳鋼製ショットの密度のこと。
ばねなどを巻く時、材料の直線部が円形に成形される最初のコイル部。巻き始めともいう。
コイルばねなどを成形する時、材料を巻き付ける棒、軸状のもの。
工作物を工作する際の心棒の外径のこと。
一般に旋盤式のコイリング成形機のこと。自動コイリングマシンをいうこともある。
芯金が移動することでフォーミングマシンやトーションスプリングマシンなどの巻き付け用芯金が前後、上下などに移動すること。
炉内を真空にして酸化しない状態にし、目的のガスを入れたり真空のまま加熱する炉または装置のこと。
ばね板が一枚の板ばねで一般にテーパリーフのこと。
ばね単体が自由振動するときの周波数。
円盤ばね、皿ばね、重ね板ばねなどのたわみ位置が荷重点と支持点とが水平になった位置のこと。
駆動輪の独立懸架装置に用いる重ね板ばねのこと。
トーションバーの無荷重時の腕の中心線と水平角とのなす角のこと。
引張ばね、ねじりばね、ぜんまいなどの掛金部が環状で隙間のないもののこと。
腕付きのトーションバーの形で自動車などの車体の横揺れを防ぐために用いられている。
トーションバーは棒にねじりの変形を与えてばねの役目をさせているもので、その中で腕と一体になったものが多く使用されている。このようなトーションバーは車両などの安定装置に用いられ、スタビライザバーと呼ばれその構造により形状的にかなり複雑なものが多い。
重ね板ばねの隣接するばね板の長さの相違からできる段のこと。
耐食性を向上させる目的でクロムまたはニッケルとクロムを含有させた合金鋼。一般にクロム含有量が約11%以上の鋼をステンレス鋼といい、主としてその組織によって、マルテンサイト系、フェライト系、オーステナイト系、オーステナイト・フェライト系、析出硬化系の五つに分類される。
ステンレス鋼製のショットピーニング用鋼粒のことで、一般にステンレス鋼製ばねや特殊ばねに用いられ、カットワイヤが多い。
ばねに、その使用される方向の静的応力を与えた状態で行うショットピーニング。
材料に力またはモーメントを加えて変形させたのち、除荷すると材料の持つ弾性のために原形に戻ろうとする現象。
物と物との位置決め、ずれ防止などに用いる板を巻いた円筒状のピン。またはばね作用で固定して相対移動を防止するピン。ロールピン、スパイロール、Rピン、松葉ピンなど。
一般に楕円形板の両端に穴を有し物体を連鎖させるばね作用を持った座金。
親ばねと子ばねとの間または二連以上の楕円ばねの目玉に入れ必要な間隔を保持するための部品。
硬くて脆く、変形能の小さい性質で、脆い物体は一般にヤング率が大きい。
物体に変形を与えると変形が極めて小さいにもかかわらず破壊することで、多くは水素脆性(水素脆化)による破壊のことをいう。
時間的にほとんど変動しない一定の荷重。
過飽和個溶体から炭化物、金属化合物などの異相が析出するために起きる硬化。
ばねにあらかじめ使用荷重以上の荷重を加えて、ある程度の永久変形を生じさせ、ばねの弾性限を高める操作。
ばねにあらかじめ使用荷重以上の荷重を加えて、ある程度の永久変形を生じさせ、ばねの弾性限を高める操作を行う際、ばね内に生じる応力。
ばねをセッチングするときのセッチング角度のこと。特にねじりばねやトーションバーなどのセッチングをする角度のこと。
ばねをセッチングする時にかける荷重。
ばねをセッチングするときの条件を制御すること、またはセッチング条件を管理すること。(速さ、回数、長さ、荷重など。)
ばねをセッチングさせるときのたわませる長さ。
リレー、スイッチなどの接点用のばねで、最近では電子情報機器などの発達によって高性能接点ばねの要求から新素材が多く用いられている。
PSZ(部分安定化ジルコニア)とPSZにA10を分散したA10-PSZ、窒化珪素(SiN)Nなどの素材で加工されたばね。一般にセラミックばねは弾性率が高く、破断強度が低いが、耐食性、耐摩耗性、絶縁性がよい。
線の直径のこと。
特性値が直線的に変化する特性。荷重を加えたとき直線的に荷重―たわみが比例するものを線形ばねといっている。
特性値が直線的に変化する特性のばねの総称。
棒状に熱間圧延された鋼でコイル状に巻かれた鋼材。
線状の材料を用いた各種形状のばね。ワイヤホーミングともいう。
表面キズ、脱炭などの除去及び加工寸法範囲と設計との関連から、無心研削加工されたばね鋼またはばね用棒鋼のこと。
無負荷状態から最大作動位置までのばね移動距離(変位)のこと。圧縮コイルばねでは、自由高さから密着高さまでのことをいう場合もある。
ばねなどを成形した端部の余材のこと。
線を素線にしたばねの総称。
動力用接触形の渦巻ばね。
螺旋状に巻く機械の総称であるが、一般に渦巻きばねやぜんまいを巻く機械のこと。
ぜんまいの内外の巻端の部分。
平板を用いて加工されたぜんまいばねや渦巻ばね。
コイルばねのコイルの端から端までの巻き数。
測定装置の振動などを緩和するために用いられるばね。圧縮ばねの使用が多い。
測定用または測定機器に用いられるばねの総称。秤などに用いるコイルばねや巻尺用ぜんまいなどがある。
入子ばね(組合せばね)の外側にあたるコイルのこと。コイルの外径をいう場合もある。
外側(外面)に位置するコイルのこと。
圧延された板面の湾曲のこと。