特注品を選ぶ際のポイントをご紹介!
ばねを製造する際に、特注品をオーダーするか、標準品を購入するかで悩まれる方は大勢いらっしゃるかと思います。
そこで今回は、オーダーメイドで作られる特注品について、「特注品のメリット」「依頼する際のポイント」をご紹介いたします。
また、文末には特注品の製造事例もご紹介しますので、気になることがございましたらお気軽にご相談くださいませ。
1.特注品のメリット
特注品と聞くと「コストがかなりかかってしまうのでは?」という印象をお持ちの方は多くいらっしゃると思います。
確かに、特注品は部品当たりの生産ロットが少なくなるため、標準品よりもコストがかかってしまう場合もあります。
しかし、1個当たりの製造コストが高くなるというデメリットを補って余りあるメリットが特注品にはあります。
今回はその中でも、特注品の持つメリットを3つの観点でお伝えいたします。
メリット①:自社が求めるばねを作ることができる
特注品によるメリットの1点目は、自社が求めるばねを作ることができるという点です。
カタログから選んで製造する標準品の場合、自社が求める性能と一番近いばねを選ぶことになるため、実際に求めている性能をあきらめてしまうことが往々にしてあります。
それに対してオーダーメイドの場合は、巻数や許容差といったばねの細かい部分まで調整することができるため、自社が本当に求める性能を持つばねを作ることができます。
メリット②:自社がほしい量だけ調達できる
特注品によるメリットの2点目は、自社が欲しい量だけ調達できるという点です。
標準品は定められた規格に沿って大量生産されることが多いため、購入する際に最低購入量が設定されている場合があります。
例えば、自社はあるばねを10個購入したいと考えているものの、購入するにあたっては100個からしか購入できないという場合などが該当します。
このような場合、自社としては100個購入しても残り90個のばねは利用することがないため、その分のコスト・製品が無駄になってしまいます。
一方で特注品の場合はロット数が小ロット、または1個から発注できるものが一般的ですので、無駄な費用の削減につながります。
メリット③:発注にかかる手間が少ない
特注品によるメリットの3点目は、発注にかかる手間が少ないという点です。
標準品を発注する場合は自社が求めるばねの性能を計算し、その性能と合う規格のばねをカタログから選ぶ必要があります。
この際、カタログには数千種類ものばねが掲載されているため、その中から必要となる規格のばねを選び出すのは発注側にとって手間でしかありません。
一方で特注品の場合は自社が求める性能や利用シーンを製造会社に伝えるだけでばねを作成することができるため、発注側にかかる手間が少ないといえます。
以上3つのメリットを踏まえると、オーダーメイドによる特注品は自社が求めるばねを必要な分だけ簡単に調達できる手段であるということが言えます。
2.特注品依頼時に失敗しないためのポイント
上記のように、求める性能のばねを必要な分だけ最低限の手間で得ることが出来る、これが特注品のメリットです。
しかし、特注品の発注は気を付けなければ必要以上のコストがかかってしまったり、望んだ性能が得られないという失敗にもつながりかねません。
そこで続いては、特注品の製造を依頼する際に上記のような失敗をしないためのポイントを2点お伝えいたします。
ポイント①:依頼先の製造事例を確認する
特注品の依頼で失敗しないためのポイントの1つ目は、依頼先の製造事例を確認するということです。
特に、依頼先はどれだけ多くの製造事例があるのか、という点について確認するとよいでしょう。
なぜなら、製造事例が多ければ多いほど複雑なばねが製造でき、その分自社のニーズにも応えられる可能性が高くなるためです。
一般的に特注品の場合は標準品と比較して高い性能を求められるため、ばねの形状はより複雑になります。
従って、製造事例が多く複雑なばねの製造経験もある会社のほうが、自社のニーズを満たす特注品を製造できる可能性が高いということです。
製造事例は会社のホームページに掲載されていることもありますが、掲載されていない場合にはどの程度の製造事例があるのか、個別に問い合わせることをおすすめいたします。
ポイント②:相見積もりを取る
特注品の依頼で失敗しないためのポイントの2つ目は、相見積もりを取るということです。
ご存じの方も多いとは思いますが、相見積もりとは、同じばねの製造を複数の会社に依頼し費用や納期についてそれぞれ見積もりを出してもらうということです。
相見積もりを取ることで、発注する側は自社が求めるばねを作るにあたっての適正な費用や納期を把握することができます。
オーダーメイドによる特注の場合、標準品と異なり製造過程が不明確で、価格や納期の面で適正ではない条件を提示される可能性があるため、適正な条件を知っておくことは重要です。
従って、オーダーメイドによる特注品を依頼する場合は、複数の会社に見積もりを出してもらい適正な条件を把握することが失敗しないためのポイントとなります。
3.実際の製造事例をご紹介
「特注品のメリット」「特注品の依頼で失敗しないためのポイント」をお伝えさせていただきました。
失敗しないためのポイントでもお伝えしたように、特注品の依頼をするにあたっては、製造事例を把握しておくことが重要となります。
そのため、最後に弊社の製造事例をご紹介させていただきます。
「こんなばね、使ってみたい!」
「このばねとは少し違うけど、似てるばねがほしい!」
という方がいらっしゃいましたら、申込みフォームより、お問い合わせいただけますと幸いです。
医療機器向けマイクロコイル
名称 | マイクロコイル |
業種 | 医療機器 |
材質 | ニッケルチタン(金メッキ付きピアノ線もあります) |
数量 | 50個 |
納期 | 7日 |
特徴 | 動物実験用の血管に使用されるコイルで、生体適合性のあるニッケルチタン材料を使用しています。MRI等の投射にも可能です。 |
自動車部品向け線加工ばね
自動車部品向けの線加工ばねです。
名称 | 線加工品5 |
業種 | 自動車部品 |
材質 | 銅 |
数量 | 5000個 |
納期 | 10日 |
特徴 | 複雑な三次元形状も一発成形出来ます。 |
4.まとめ
今回はオーダーメイドによる特注品について、メリット・失敗しないためのポイント、そして最後には、自社での製造事例もご紹介させていただきました。
今後、他社製品との差別化を果たすためには、他社も使える標準品ではなく自社独自の特注品を活用した製品製造が必要となります。
競合他社の中から選ばれる存在になるためにも、オーダーメイドによる特注を検討してみてはいかがでしょうか?
弊社での無料相談も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。
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