新卒2年目社員奮闘記~ばねの検査って?~
いつもご愛読いただきありがとうございます。
今回のコラムは、ばね会社に入社して2年目になる私「伊藤」が製品の検査を経験していく中での経験談とともにばねの検査について、
ばねに関する知識があまりない方でも分かるようにお話していけたらと思います!
「ばねの発注はするけど、専門的な知識は持っていない」
「ばねについてもっと知りたい」
という方は、私とともにばねの基礎から学びましょう!
1.ばねの検査って?
まず最初に、「検査」ってなんだろう?と思う人もいるかも知れません。
「検査」は、平たく言うと製品がお客様の指定した図面の規格の範囲に入っているかを確かめる工程のことを言います。
この規格の範囲のことを「公差」というのですが、一口に「公差」といっても測らなければならない項目は多くあり、
一般的な圧縮ばねでも、材質(ビアノ線やステンレス線など)・線径(線の太さ)・外経(内径の場合もあります)・巻数・巻方向・自由長(フリーした時の長さ)・荷重などがあり、ばねの種類によって検査する項目が増えたりもします。
「公差」の確認以外にもばねの外観検査、例えば変形・変色・有害な傷がないかなど数多くの項目を確認する事も検査業務に含まれております。
こんなにも多くの項目の検査があるのか!と初めの頃は思ったりしました。
検査を終えるとの次の工程は出荷になり、自分がこの製品はOK!(合格)としたものがお客様の元へと届いてしまうので、ミスは許されない仕事なのです!
そんな決意を胸に始めた検査業務は、ノギスと呼ばれる測定器を使い公差に入っているかを測ったりするのですが、これがまた難しく製品を挟む位置によって数値が変わったりしてしまうのです。
一定に測っているつもりでも先輩社員の方とは違った数値が出ることも最初は少なくなく製品の測り方をマスターするまでがとても大変でした。
また目視で検査をする、有害な傷や変形の確認は、ばねの耐久性や機能性にも関わる所なので見落としが無いように特に集中して検査をしています!
他にもばねの規格・機能や耐久性には何の問題も無いものでも見た目が悪いもの(熱処理した際に油が焼き付いてしまったりして黒いシミのようになってしまうことがある)やお客様が手に持った際に怪我をしないように角を取った時のバリが残っていないかなど細かな確認もあります。
2.機械を活用した検査業務
このような手作業での検査の他に、「投影機」や「荷重試験機」を使った測定の仕方もあります。
「投影機」は製品に光を当て影を写し出すことで物の厚さや幅・角度などを測ることができる機械です。
「荷重試験機」はばねを押したり、引っ張られた時に元の形に戻ろうとする力を測る機械です。
ばねの種類や図面の管理値によってはこれらの機械を使っての検査もあります。
こうして行われた検査を無事通過したばねが出荷されお客様の元へと届けられていくのです!
細かな作業の積み重ねがお客様の信頼につながります!
3.まとめ
いかがでしょうか。
以上がばねの検査のお話でしたが、実際にはもう少し細かな決まり事や検査の手順があります。
皆様に最適なばねを提供するために、誠心誠意対応させていただいております。
また、私伊藤も不定期でコラムを掲載させていただきますので、引き続き何卒よろしくお願いいたします。